営業職の履歴書の書き方 ― 採用担当者が「会いたい」と思うポイントを押さえる
営業職は、あらゆる職種の中でも**「人間力」と「成果への姿勢」**が重視される仕事です。
そのため履歴書では、学歴や資格よりも「伝え方」「考え方」「仕事への向き合い方」をいかに具体的に表現できるかがポイントとなります。
ここでは、営業職の履歴書を作成する際の構成・書き方・注意点を、実例を交えてわかりやすく解説します。
営業職の履歴書で重視されるポイントとは?
営業職は「数字を追う仕事」であると同時に、「人と信頼関係を築く仕事」でもあります。
したがって履歴書では、次の3つの要素を伝えることが重要です。
- 目標に対する意識(結果を出すためにどう行動したか)
- 人との関わり方(コミュニケーション能力・調整力)
- 主体性・改善意識(自ら考えて行動する姿勢)
たとえば「売上を上げました」と書くだけでは弱く、「どんな課題にどう取り組み、どんな成果を上げたか」を書くことで、あなたの営業力がよりリアルに伝わります。
基本情報の書き方(第一印象を整える)
履歴書の基本項目は、実は営業職においても「営業センス」を感じさせる部分です。
字が丁寧で、記入ミスがなく、写真の印象が明るいこと。これだけで「誠実」「信頼できる」「細かいところに気がつく人」という印象を与えます。
写真
清潔感のあるスーツ姿で、明るい表情を意識しましょう。営業職は人と接する仕事なので、写真から感じる印象が特に重要です。
志望動機欄
営業職を志す理由として、「人と話すのが好き」だけで終わるのはNG。
その先にある「お客様の課題を解決したい」「成果を出すことにやりがいを感じる」といった目的意識を明確に書くと好印象です。
職務経歴欄の書き方(営業経験がある場合)
営業経験者の場合、履歴書と職務経歴書をセットで提出しますが、履歴書の職歴欄にも要点を簡潔にまとめることが大切です。
例:
〇〇株式会社 営業部(法人営業)
BtoB向け産業機器の新規営業および既存顧客フォローを担当。年間目標達成率120%を達成。新規顧客開拓数は前年比150%。
このように、数字を交えた成果を1〜2行で書くと、採用担当の目を引きます。
営業は「結果を出せる人」かどうかを判断されるため、成果が明確なほど有利です。
数字が出しにくい場合は、
「チームでの改善提案や仕組みづくり」
といった行動面での実績を書きましょう。リアパスを提示することで、社員が長期的に働く意欲を持てるようになります。
- 「チームでの改善提案や仕組みづくり」といった行動面での実績を書きましょう。
- 「顧客満足度を上げるための取り組み」
営業未経験者の職歴欄の書き方
営業未経験の場合、「営業力に通じるスキル」をアピールするのがポイントです。
たとえば以下のような表現が効果的です。
- 「前職で顧客対応を行い、信頼関係を築いた経験」
- 「チーム内で調整や交渉を担当し、課題を解決した経験」
- 「数字目標に対して計画的に取り組んだ経験」
つまり、“営業職で活きる力をすでに身につけている”ことを伝えることが重要です。
「人と話すことが好き」という感覚的な理由ではなく、行動と成果で証明することが差になります。
志望動機の書き方 ― 熱意と具体性が命
営業職の志望動機では、次の3点を明確に伝えると強い印象を残せます。
- なぜ営業という仕事を選んだのか
- なぜその会社を志望するのか
- どのように貢献できるのか
例文(営業未経験者の場合)
私は人と信頼関係を築きながら課題を解決する営業の仕事に魅力を感じ、志望いたしました。前職では顧客対応の中で「相手の立場に立って提案する」大切さを学びました。御社の〇〇という製品を通じてお客様に価値を届けたいと考えております。今後は成果にこだわり、営業として信頼される存在を目指します。
例文(営業経験者の場合)
前職では法人営業として顧客の課題解決に取り組み、年間売上目標を120%達成いたしました。より幅広い業界で提案力を磨きたいと考え、御社の〇〇事業に強く惹かれています。これまでの経験を活かし、成果と信頼の両立を実現できる営業を目指します。
志望動機は、「御社だからこそ働きたい」という具体的な理由を入れると採用担当の印象がぐっと良くなります。
自己PR欄 ― 営業職は“行動+成果”が肝
営業職の自己PRは、性格アピールより行動エピソードです。
つまり「やる気があります」ではなく、「〇〇の課題をこうやって解決しました」と書く方が圧倒的に響きます。
書き方のコツ
- 強みを一言で示す(例:「課題解決力」「提案力」「傾聴力」)
- 具体的な行動を書く(何をどのように取り組んだか)
- 結果または学びを書く(数字・信頼・改善など)
例文
私の強みは、相手の立場に立って課題を解決する力です。前職では取引先からの急な仕様変更にも柔軟に対応し、納期遅延ゼロを実現しました。お客様の要望を丁寧にヒアリングすることで信頼を得られ、継続受注につながりました。今後もお客様第一の姿勢を大切にし、結果に責任を持つ営業として貢献していきたいと考えています。
資格・スキル欄の書き方
営業職では資格よりも行動力や対人スキルが重視されますが、持っている資格を整理して書くことで「成長意欲」を示せます。
おすすめは以下のような項目です:
- 普通自動車第一種運転免許(営業活動では必須)
- MOS・ExcelなどのPCスキル(資料作成・データ分析)
- TOEIC・英検(海外営業を視野に入れる場合)
- 簿記・マーケティング検定(法人営業に有効)
また、営業に関係する数字分析力・プレゼン力・報連相力などをスキルとして書くのも◎です。り、これを持っている人は長期的に活躍できます。
趣味・特技欄 ― 人柄を伝えるチャンス
営業職は「人間味」が大切。
趣味・特技欄も“コミュニケーションのきっかけ”になるような書き方を意識しましょう。
例:
- 趣味:野球観戦(チームワークの大切さを学びました)
- 特技:人の長所を見つけること(営業活動でも信頼関係づくりに活かしています)
単に「映画鑑賞」ではなく、「どんな観点で楽しんでいるか」を添えると印象が深まります。
履歴書全体のトーンと仕上げ方
営業職の履歴書は、「明るく前向き」「清潔で誠実」「読みやすく具体的」が鉄則です。
特に次の3つを意識すると完成度が高まります。
- 文章は短く、結論から書く
- 具体的なエピソードを1つ入れる
- 「成果」よりも「行動の理由」に説得力を持たせる
また、誤字脱字や空欄は「詰めの甘さ」としてマイナス評価されやすいので、提出前に必ず見直しましょう。
まとめ ― 営業職の履歴書は“自分という商品カタログ”
未経験からの営業職の転職が強い就活エージェントなら、アメキャリがおすすめ!
営業職における履歴書とは、言い換えればあなた自身を売り込むための営業ツールです。
商品(=あなた)の「強み」「実績」「価値」を明確に伝え、
「この人なら信頼できる」「会ってみたい」と思わせることが目的です。
そのためには:
- 嘘のない実績
- 明るく前向きな表現
- 相手(企業)の立場を意識した書き方
この3つを意識するだけで、履歴書の印象は大きく変わります。
営業の本質は「伝える力」と「信頼を得る力」。
履歴書の段階からその力を表現できる人が、結果的に面接でも強いのです。
あなたの経験や人柄を“営業トーク”のように整理し、自信を持って書き上げてください。
🧾【質問】
履歴書の用途(例:正社員応募/転職活動/未経験からの挑戦など)
営業経験はありますか?(例:あり/未経験)
前職の業種・職種(例:製造業の生産管理/サービス業の接客など)
志望している営業の種類(例:法人営業/個人営業/ルート営業/新規開拓など)
アピールしたい強み(複数OK)
👉 例:コミュニケーション力・提案力・行動力・粘り強さ・調整力・改善意識など

